ヨーロッパ&日本~時々石垣島^^を中心とした日独通訳者ライフ


by aoyadom
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  ドイツというと、職人(マイスター)制度が有名ですが、先日紹介した整形靴マイスターばかりで
なく、色んな分野にマイスター制度が歴史として息づいています。

 その一つでもある宝石彫刻職人。職人というより、彼らと接していると、芸術家だなと思います。

  
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  (バイカラー2色のトルマリンを用いた馬彫刻~ペンダントトップ・ブローチなどに・総手彫り)

 ドイツは、イーダー・オーバーシュタインという山奥で昔メノウが取れたのです。
メノウは層になっているかなり硬度のある石ですから、その層を利用してカメオ彫刻が
発達しました。イタリアのシェルカメオが有名ですが、イタリアのカメオ職人達は、
ドイツ人宝石彫刻家の高い技術をよく知っていて、ドイツに技術研修に来るほどです。
  
  
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 この絵付けインタリオは世界でも数人のドイツ人宝石彫刻家しか現在では彫る事が出来ません。
ロンドンやパリのアンティーク市場などで14~15世紀のオリジナルのものが
高値で取引されています。その手法を今でも守っているのがイーダー・オーバーシュタインの
宝石彫刻家達数人なのです。

 技法としては、クリスタルの裏から深く手彫りで彫り込んで、
アクリルで更に筆で一つ一つ手で絵付けしています。
裏から白蝶貝で留めて、絵が映えるようにして、カフスなどに使用します。

  イーダー・オーバーシュタイン(Idar-Oberstein)にはヨーロッパ最大の
宝石博物館と宝石職人学校もあるのは、この歴史と高い技術力によるもの。


  カメオを専門に扱うジュエリーショップや宝石業者、デザイナーさん、
一部のコレクターの間では、ドイツ宝石彫刻は実は長きに渡って知られた存在でした。

  けれど、素材自体が安価で大量生産できるイタリアカメオや機械掘りカメオなどに
押され、手彫りを専門とするドイツ人宝石彫刻家はここ10年位厳しい時を過ごしていました。

  しかし、最近ではNHKもイーダーの宝石彫刻職人達や展示会の
特集番組を組むほど、ドイツの宝石職人・石研磨・カット職人さん達が
世界中から注目され始めていて、ここ2,3年非常に業界専門の展示会Intergemが盛り上がっています。

 海外企業勤務時代からバイヤーとして出入りさせてもらっていた私は本当に彼ら
いくつかの彫刻家一家とは、今でも家族ぐるみのお付き合いをさせてもらっています。
去年はそんな元気な展示会を
お客様と一緒に歩き、彼らの底力をひしひしと感じました。

  向き合う物が何であれ、ものづくりに誠実で真剣な人を心から応援したい、
そんな人たちをどんどん紹介していきたいとお仕事の中でも私生活でも常に
思っています。

  2014年のIntergemは10月1週目です:http://www.intergem.de/index.php?lang=en

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(こちらも貼り付けでなく、トルマリンのバイカラーの層を利用して総手彫りです)
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by aoyadom | 2014-08-20 17:12 | 仕事
  フェイスブックを中心に上げているうちに、
こちらブログが大分ご無沙汰してしまいました。

 しかし、通訳をしていなかった訳でも、ボクシングをさぼっていた訳でもありません!

 ドイツへ同行して現地での技術通訳(主に医療関係)が多く、年末から5月末くらいまで
数往復して殆ど日本にいなかったのと、仕事が明けてリラックスし過ぎて自転車からスっ転び
骨折したり、転んでは這い上がり、最近ボクシングもようやく復活いたしました!

  
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(こちら茨城県・取手市のZEROボクシングジム・女性にもお財布にも優しくてとても綺麗な素晴らしいジム)
http://zero-boxing.net/

 通訳者を長くしていると、必ずぶつかる壁があります。

 自分はただの話す翻訳マシーンで、主体的に仕事が出来ないのか。
ただの言葉の影武者なのか。

もちろん何度も通訳現場でご一緒させて頂いている長いお付き合いのお客様からは
客観的な意見を求められたりする事は多々あります。しかし、それは客観的・一般的な
意見を聞いてみたいというだけで、そこから通訳者自らが何かを作り出すクリエイティブな発想や
何かは生まれてくることはありません。

 そんな風に、この仕事はアイデンティティが欠落した仕事ではないのかと、
通訳仕事自体にジレンマを抱かえる通訳者は少なくないと思います。
元来、書く事、読むこと、人前で話すことを訓練しなくてはならない職業なので、
私の大好きな作家さんの一人、故・米原万里さん(ロシア語通訳者)の様に
作家やエッセイストになる通訳・翻訳者は実際に多くいらっしゃいます。

  私もこの仕事を通して得た自分の知力を使いたい、何かの形にまとめたいと
ずっと企画と原稿を温めてきました。

 それが、今回の「ドイツ靴文化論」。

  
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  医療分野における技術通訳を積んでいく中で、
ドイツの医療制度の返還・最新の医療連携が、特に整形・靴・足の中で全体像が見えたこと、

  そしてそれと同時に主人の職業(整形外科靴マイスター)とフットケアの通訳・業務自体にも触れて、
自分の中ですべてがつながって、こういう話を総合的にわかりやすくしてくれた講義・講演が
今までなかったことに気づき、今回の講演が生まれたのです。

 これには、企画を実現して下さった大阪の上田安子服飾専門学校で講師をなさっている、
靴・足関係のスペシャリスト古瀬先生や、
現場をまとめて下さったご理解の深い福田学科長先生のおかげです。
会場は、上田安子服飾専門学校の大ホールをお借りしました。
15時~16時半まで、90分の通訳M独断講演でした。笑

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  なんと当日は、上田専門学校のデザインシューズ科の生徒さんばかりでなく、
神戸医療福祉専門学校三田校 整形靴科の生徒さんも多数、そして関西の大御所靴店から
シューフィッターの方々、フットケア関連の方々、滋賀県の病院から看護師さん、
遠くは富山や茨城からわざわざ大阪は上田安子服飾専門学校まで来て下さり
120名強の大ホールは一杯一杯に。


  
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  私の目の前の席を本当にファッションも感じもとっても可愛い18歳くらいの女子たちが
陣取ってくれたのですが、私が準備しているのを見て、
「え?ねえ、講師の先生ってどこ?え?この人?ドイツっていうからごついおっさんか
おばさんを想像してたのに、普通に綺麗な人やん!」と私にちゃ~んと聞こえる声で。爆


  
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 多分、彼女が持つドイツのイメージとロングヘアーの通訳Mにギャップがあり、
綺麗かどうかはともかく…((T_T))、恐らく、ちょっと錯覚を起こしたらしい。でも、何だか嬉しいお世辞というか
私的には一気に緊張がほどけ、リラックスして90分通せました^^

 さまざまな業種の方から色々な質問も出て、そして講演が終わった後も、私のもとに
駆け寄って質問してくれた学生さん、列になってわざわざ待っていただき、
ご挨拶とお名刺を渡して頂いた方々、本当に熱心に聞いて下さり
今でも感激しております。ありがとうございました!

  これからも、私に伝えられることは、整形外科靴マイスターの主人と連携しながら
言葉にしたり、技術研修会にしたりしながら、色々な方々と共有し、私たちも一緒に
勉強させてもらえたら、これ以上嬉しいことはありません。

 大変充実した、ドイツ語通訳者以外のお仕事日記でした^^

 でも、もちろんこれからも現場でのお仕事は続けていくつもりです。

 なぜなら、現場で得る様々な情報、知識、出会いがひとつひとつ大切で欠くことのできない
スパイスの様なもの。全てがいつかはこの講演みたいに繋がっていくんだと今深く実感しているからです。

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(歯科と全く同様の機械で、足の角質除去から爪の形成まで一気に衛生的に仕上げてしまうドイツ式フットケア・フースフレーゼ(フットケア)の最新ブースと機械一式の例・注・一部の間でフスで広まっていますが、フスではなく正式にはフース、フースフレーゲです!)

  


  

  
  
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by aoyadom | 2014-08-09 14:57 | 仕事