残念な残念な日本文化の持ち込み~ドイツ編~
2017年 11月 16日
先日、出張のついでにドイツ人主人とフィレンツエに数日寄れて
靴屋さんに入った時のこと。
私と主人(ドイツ人整形外科靴マイスター)の靴を見て、ニコッと笑って
変なしつこい接客もしてこないし、サイズはさくさく出してくれるし、さっと靴べらもさりげなく渡してくれる。
主人はもちろん自分で作ったワンピース(1枚皮)の完全手縫いのフルオーダーシューズ、私は本革黄緑のちょっと
珍しいカジュアルコンフォートシューズに中敷きなどは完全オーダーで主人制作の医療足底板(独アインラーゲン)。
足元をまず最初にさっと見られるのはドイツとイタリアに共通している事。ここで接客や印象が本当に変わってきます。
しかし、しかし、真逆の事がドイツまで伝わっている逆転現象。2006年のある方の当時の記事ですが、
通訳者としてのキャリア生かしてドイツに赴任向けの人に某航空会社のアカデミーで生活する上での
文化的事情などをセミナーしてくれないかと頼まれたことがあって、諸事情でお断りしてしまったのだけれど、
お受けすればよかったと後悔した記事。
日本の一番良くないタイプの上履きが、
「ドイツには無いし、日本人の子供にはあっているからと先輩赴任者のアドバイスもあるし、
うちの子は甲高幅広の典型的な日本人足だからドイツの子供靴は会わないし、上履きを買い溜めして帰国する!」という・・・
で、ドイツの子供靴は固いし重いし細い!と嘆いてらっしゃる。それがどういう理由でそういう構造なのか、
履かれているか、きちんとフィッティングして貰ったのか、幅やお子さんの足の形状が気になるなら、
専門者にきちんと見て貰ったり足部診断を受けたり、WMS規格の他のものなども試さなかったのか。
海外日本人ママたちが、W字開脚の御姫様座りをドイツでも疑問を持たずにさせていたり、
やわらかい靴を日本で買って帰国するなど、その足靴意識に驚くことが多いです。
やはり日本全体の靴に対する意識と知識が変わらないと、
靴文化と足を守る医療的連携が進んでいる素晴らしい環境にいても何も変わらない残念な例。↓